
転職したいけどスキルが低くて求人が見つからない・・・
「同じ仕事ばかりでスキルアップできない。かといってスクールに行くお金もない。このまま同じ生活が続いてしまうのかな。。。」
IT業界で派遣社員として働き始める前の私の悩みは「どうやってITスキルを身につけるか」ということでした。
一旦、ITエンジニアとして働き始めることができるとキャリアアップの選択肢はたくさんあるのですが、ゼロを1にするのは未経験者にとってはとてもハードルが高いのです。
スキルアップしたいけどお金がないなら職業訓練給付金を活用しよう!
この記事では、スキルに自信がない、もしくは未経験だけどチャレンジしてみたい方、フリー他の方、主婦の方、失業中の向けに公的な職業訓練制度と給付金制度を使って、費用を抑えてスキルアップする方法をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
公的な支援制度にはどんなものがあるのか?

ここに行けば全てわかるという場所がないのがお役所的ですが、調べてみると政府は様々な支援策を準備しています。
この記事では次の2つに分けて紹介していきます。
① 失業中(主婦の方、フリーター含む)
② 在職中の方
政府の制度ですので申請が面倒だったり使い勝手が悪い部分もありますが、せっかくもらえる給付金ですのでスキルアップに活用してあなたにマッチする仕事を見つけましょう!
失業中の方が利用できる支援制度「ハロトレ」とは?
ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)は、”希望する仕事に就くために必要な職業スキルや知識などを習得することができる公的制度”で、次の4つに分けてトレーニングが提供されています。
ハロートレーニングは実施する都道府県によって内容が異なりますので、詳細はお近くのハローワークで確認してください。
また、週20時間以上お仕事をしている人は受講できませんので注意してくださいね。
ハロートレーニングのメリット
ハロートレーニングは職業訓練ですので、最終的に就職するための本格的な内容になります。
トレーニングコースの例としては、以下のようなものがありITエンジニアを希望する方向けのコースも設置されています。
・介護サービス
・OAジム
・生産設備メンテナンス
・組み込みソフトウェア
・スマート情報システム
・ICTエンジニア
施設によっては託児サービスを提供しているハローワークもありますので、お近くの窓口に確認してみてください。
雇用保険をもらえない人のための給付金「職業訓練受講給付金(求職者支援制度)
職業訓練受講給付金は、次のように何らかの事情で雇用保険がもらいない人(「特定求職者」と呼ばれます)向けの支援制度です。
・雇用保険に加入できなかった
・雇用保険は入っていたけど、失業手当をもらえる期間内に再就職できなかった
・自営業だったけど廃業してしまった
・就職が決まらないまま学校を卒業してしまった
申請窓口は申請窓口はお近くのハローワークになり、申請要件が細かく決まっているのですが、概要は以下の通りです。
・あなたの収入が月8万円以下
・世帯全体の収入がつき25万円以下
・世帯全体の金融資産が300万円以下
・現住所以外に別荘などの土地・建物を持っていない
などがありますので、このリンクの情報もしくは詳細はハローワークにて確認してください。
生活が苦しい場合は求職者支援資金融資も活用しよう
職業訓練は受けたいけど、給付金だけでは生活ができないという方向けに「求職者支援資金融資」という制度もあります。
これは給付とは違い「融資」なのでいずれ返さなければいけない点にご注意ください。
貸付上限額は配偶者の有無などで異なりますが、月額5万円もしくは10万円です。
厚生労働省の教育訓練給付制度

厚生労働省は働く人の能力開発や中長期的なキャリア形成を支援するために「教育訓練給付制度」で受講費用の一部を支給していています。
雇用保険の被保険者(在職者もしくは離職者)が教育訓練給付対象となる講座を受講した後に一定割合の金額をハローワークから支給するというものです。次の3つに分かれています。
・一般教育訓練給付金
・特定一般教訓練給付金(令和元年10月創設)
・専門実践教育訓練給付金
概要について一覧表にまとめてみましたので参考にしてください。
比較内容 | 一般教育訓練給付金 | 特定一般教育訓練給付金 | 専門実践教育訓練給付金 |
支給対象者 | 雇用保険の一般被保険者 もしくは被保険者であった人 | 雇用保険の被保険者である方 又は被保険者であった方など | 雇用保険の一般被保険者 もしくは被保険者であった人 |
支給額 | 教育訓練費の20% (上限10万円) | 教育訓練経費の40% (上限20万円) | 受講費用の最大70% (年間最大56万円を3年間) |
注意事項 | キャリアコンサルティングと 受給資格確認は不要 | キャリアコンサルティングと 受給資格確認が必要 | 教育訓練費として50%支給、 資格取得+就職で20%が追加支給される |
制度は変更になることもありますので、詳細については必ずハローワークにお問合せの上、最新情報を手に入れたうえで利用するように注意してください。
専門実践教育訓練に認定されている講座の例
教育訓練給付制度の対象となる講座については、専用のサイトからスクール名やキーワード、分野・資格名から検索することができます。
また、こちらのページにも教育訓練給付金支給対象として指定されている講座の一覧を確認できますので、参考にしてください。
経産省の第四次産業革命スキル習得講座認定制度
経済産業省も「第四次産業革命スキル習得講座認定」という制度(「Reスキル講座」とも呼ばれています)を作り、高度なIT・デジタルスキルを身につけた人材の育成を進めています。

民間の講座を選ぶときには、厚生労働省の給付対象になっているかどうかに加えて経済産業省に認定されているかどうかも講座の質を判断するときの参考になると思います。
東京都で現在働いている方向けの支援制度「キャリアアップ講習」とは?

現在働いている方で、東京都内在住もしくは在勤の方向けの支援制度もあり、主に中小企業で働く方向けの職業訓練で「キャリアアップ講習」と呼ばれています。
詳しくはこちらを参考にしてください。
キャリアアップ講習の特徴
キャリアアップ講習の主な特徴は次の通りです。
・平日夜間・土日に実施しているので働きながら受講しやすい
・1講習あたり900円〜6,500円とリーズナブル
・派遣、契約、パート社員の方でも利用可能
・講習によって募集月が異なるので、こまめにチェックする必要あり
・生活扶助や住民税非課税の方は講習料が免除される場合がある
主なキャリアアップ講習
キャリアアップ講習の分野は非常にたくさんあり、希望分野ごとに検索することが可能です。
機械
建築・設備
電気・電子
印刷・広告
経理・経営・事務
アパレル
情報
介護
高齢者向け科目
その他
障害のある方向け科目
情報系講習で絞り込んで検索した例
このように、パソコンでExcelやWordなどのアプリの操作方法からプログラミング、IT関連資格の受験対策まで幅広い講習を受けることができますので、ぜひ一度覗いてみてください。
Word(ビジネス活用篇)
表計算(Excel)初級
Excel(関数活用篇)
SQLによるデータベース操作【初級】
Python【初級】
Webサイト作成【初級】
情報セキュリティマネジメント受験対策
まとめ

ここまでの内容をまとめておきます。
・スキルアップしたいけどお金がない時は政府の給付金制度を活用する
・在職中でも活用できる制度はある
・受給資格については詳細をハローワークで確認すること
・在職中に受講する際は、時間的な負担を見積もって無理のない計画を立てること

国や地方自治体が提供している制度を最大限活用して、キャリアアップのチャンスをつかんでください!